「言霊(ことだま)」の存在については、多くの人が認識していますが、薬のように成分を分析できるようなものではないため、科学的に根拠のある治療薬としてはまだ世間に定着していません。しかし、言葉の力を使いこなせば、病気を完治させられる可能性だって充分にあり得ます。
言葉には薬以上の効果がある!?
誰かに酷い言葉を浴びせられた時、サッと顔から血の気が引いて、手が冷たくなった経験ってありませんか?心臓がドクンと脈打ち、そこからドッドッドッ…と鼓動が速くなったり。あるいは、身体中の血が沸騰するような感覚に見舞われたことってないでしょうか?
この反応って、ハッキリ言って薬を飲んだ時以上と言えるでしょう。
もし、薬を飲んだだけで、こんな風にサッと血の気が引いたり、脈が極端に速くなったりするのであれば、それはもう、とんでもない劇薬です。
つまり、言葉にはそれだけ人間の体内の環境を激変させる力があるということ。
酷い言葉を浴びせるのには、毒薬を飲ませるのと同じくらいの効果があるということなんです。
そして逆に、温かくて優しい言葉には、特効薬のような効果があるわけです。
自分で自分に言葉の薬を与えよう
人から直接掛けてもらう言葉にはインパクトがあるので、効果も絶大ですが、言葉は、自分で自分に与えることもできます。
「大丈夫、私は自分が元気になる未来を選ぶ」
「どんどん回復している気がする」
「よくなっていくに決まっている」
こういった言葉を繰り返し自分で自分に掛けてあげてみてください。
この記事の筆者も、数年前までは重度の喘息を患っており、加えて精神疾患にも悩まされていました。
当時は担当医から「一生治らない」「薬をやめてはならない」と言われ、真に受けてしまっていましたが、自分で自分に「言葉の薬」を与えるようにしてからは、すっかり症状がなくなり、もう何年も、病院や薬のお世話になっていません。
人はよく、現状をありのままに語ってしまいます。
「私、気管支が弱いんです」「私、すぐに胃腸を壊すんです」「私、夜つけない体質で…」
などなど。こういったことを語ってしまうのは、あるあるですし、その場の流れからどうしてもそう語らざるを得ない場面もあるでしょう。
しかし、もしあなたが今後、こういったセリフを吐いてしまったら、その後、一人になってから「さっきのはキャンセルで…」と、つぶやくなどして、言葉の上書きをしましょう。
そして、さっきはああ言ったけれど、なんだかんだで今は快方に向かってるから全然大丈夫!…と、自分で自分に、言葉の治療薬を与えてあげてください。
現状をただ語るのではなく、どうなっていきたいのか、あなたが望む未来の方を語るようにしましょう。